プレゼン資料や書類を見やすく・読みやすくする4つのデザイン基本原則
スポンサーリンク
『ノンデザイナーズ・デザインブック(フルカラー新装増補版)』をおすすめ
- 作者: Robin Williams,吉川典秀
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2008/11/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 58人 クリック: 1,019回
- この商品を含むブログ (105件) を見る
これを読んだのは、去年だか、一昨年。デザインナーにとっては「基本のき」レベルのことでしょうが、素人には「なるほど、タメになる」という知識にポイントをしぼっていて、図解も豊富。良書でした。
(私がおすすめするまでもなく、知る人ぞ知るロングセラーの良書なのですが。)
これを読んで実践すれば、格段に見やすく・読みやすい資料や書類ができるはずです。
しかし、これを読んで実践したからといって、カッコイイ資料や書類ができるわけではないです。
デザインというと、「カッコイイ」ものをつくることのように思いがちですが、それは二次的な要素です。
プロのデザイナーはきっと、見やすく読みやすく、かつカッコ良かったり、可愛かったりするものを作れるのでしょう。
しかし、素人がそこまで望むのはどだい無理。でも、営業だろうが、エンジニアだろうが、書類や場合によってはプレゼン資料を作らされる時代です。せめて見やすく、読みやすいものを作りたいですね。
この間久々にこの本を手にとってみたら、再読でも目からうろこ。実践していたつもりでしたが、忘れていたことも。あらためて意識しようと思い、備忘録的な意味あいと自戒でブログに書いておこうとという次第。
4つの基本原則とは
実にシンプル。
- 近接
- 整列
- 反復
- コントラスト
基本原則1 近接
関連する情報は近づけて配置しよう。近づけるだけで情報が組織化・グループ化されます。
基本原則2 整列
文字通り、文字列や画像の頭やおしりを揃えましょうってこと。ポイントは整列の基準となる「目に見えない線」を見つける、ないし作ること。この目に見えない線、「透明な線」が、全体を一体化させたり、離れた要素を連関をつくってくれます。
つまり、要素の配置は、意識的にしましょう、ということです。なんとなくではなく。情報を整理し、グールピングしたら、それが視覚的に伝わるように配置する。「近接」させた情報ユニットを、「整列」で連関させ、全体のまとまりをつくる。
基本原則3 反復
特に復数ページのとき大事な点。「近接」「整列」でつくったレイアウトは次のページにも繰り返す。ページ毎にレイアウトが違った読みにくですよね。
こう書いてあります。
デザイン上のなにかの特徴を作品全体を通して繰り返す(P.51)
この原則を利用すると、視覚的に面白い遊び心あるデザインもできる。
基本原則4 コントラスト
上記3つと同じように、コントラストは、情報の組織化を促す。また視覚的な面白さで読者の注意をひきつけることもできる。
例えば、見出しと本文でフォントの大きさなどでコントラストをつける。
ここで筆者が強調していることはコントラストをつけるときは「臆病にならずはっきりコントラストをつけること」。
後半は応用的な内容
どうでしたか?
言われなくても、無意識に実践してるよって人もいるかもしれませんね。そんな人向けに、本書の後半にはさらに応用的な内容も出ています。
- 色・配色
- 名刺、チラシ、ウェブサイトなどメディアの違いよるデザイン例
- フォント、タイポグラフィ(ただし、著者はアメリカ人なので、日本語については訳者による付録のみです)
「とりあえずセンターリング(中央揃え)」をやめてみる
4つの原則は、重なる部分も多く、どれか一つか二つ意識するだけでも変わってきますし、他の原則の意味もわかってくると思います。
そして一番効果的な訓練は、「とりあえずセンターリング(中央揃え)」をやめてみることだと思います。
かしこまった、静粛な表現を意図的に創る場合は別として、中央揃にする癖をやめるために真剣に努力してください。中央揃を選ぶなら意図的に選択しましょう。「とりあえず」はだめです。(P.50)
「とりあえずセンターリング(中央揃え)」やっている人、多いと思います。私もやっていましたし、頂く資料等でよく見ます。
「とりあえずセンターリング(中央揃え)」をやめるというカセをはめることだけでも、デザインに意識的になると思います。このカセ=訓練をすると、上記の基本原則の意味合いが実感せきるかと思います。
なんで、「とりあえずセンターリング(中央揃え)」しちゃうかというと、空白(ホワイトスペース)が怖いからではないでしょうか?
本書にも書いてありますが、
空白をおそれるな
です。
配色についての文章もちゃんとあります。しかし、これは私個人だけのことかもしれませんが、配色ってほんとむずかしい。だから基本的に冒険しないようにしています。
本書はタイトルが示すとおり、「デザイナー」ではない人向けの本です。デザイナーじゃなくても最低限これを知って実践すれば、格段に見やすく・読みやすくなるチップス集です。実例も豊富ですよ。
▼同じ著者によるプレゼン資料作成についての本が、2015年9月に出るようです。原則が8つに増えてる!
シンプルでよく効く資料作成の原則 - コンテンツとデザインからプレゼンを変える-
- 作者: Robin Williams,小山香織
- 出版社/メーカー: マイナビ
- 発売日: 2015/09/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
関連記事
スポンサーリンク