LIFE DRIPPER

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おすすめ本『ゴダール的方法』| ゴダールに学ぶ世界のミキシング術(平倉圭著、インスクリプト)

おすすめする本

ゴダール的方法

ゴダール的方法

 

著者

1977年生。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。専門は芸術論、知覚論。美術家としても活動をおこなう。現在、横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程講師。
出典:amazonサイト著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

感想

もちろんすべてではないが、ゴダールついての批評や書籍をいくつか読んできた。その中で本書は独自の位置にあるのが面白い。

まず2つのわだかまりから解放してくれる。

  1. ヌーヴェル・ヴァーグの始祖とも言える批評家バザンの写真映像の存在論とゴダールの距離
  2. ゴダールのときに荒唐無稽な強弁の論理
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『ルパン三世 カリオストロの城』の面白さについて考えてみた

あらためて観ると、やっぱすごい

金曜ロードSHOWで『ルパン三世 カリオストロの城』をやっていたので、なんとなく観ていた。
なんとなくなのは、もう何度も再放送されていて、何度も観ていたから。 ラストの有名な感動シーンばかりが記憶に残っていたが、ぼくも大人になりました。
あらためてしっかり観ると、すごいなってことがよくわかる。感心しっぱなし。うなりっぱなし。

  • アクション
  • 疾走感
  • スラップスティック
  • 荒唐無稽さ
  • ハードボイルド
  • ご都合主義
  • お約束
  • 無国籍さ
  • ギャグ
  • 小道具のギミック
  • 変装・偽装
  • ロマンス
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『日本・スイス国交樹立150周年記念 フェルディナンド・ホドラー展』鑑賞記──「目が喜ぶ」絵画

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スイスの巨匠ホドラーの大回顧展

2013年12月に国立西洋美術館ホドラー展』に行ってきました。
なんだかんだとブログを書く暇がなく、そうこうしているうちに東京での開催は終了してしまいました。
公式サイトによると、このあと兵庫の県立美術館へと巡回するそうです。


フェルディナント・ホドラー展/【東京展】 2014年10月7日(火)~2015年1月12日(月・祝) 国立西洋美術館/【兵庫展】 2015年1月24日(土)~4月5日(日) 兵庫県立美術館

さて、フェルディナンド・ホドラーという画家をご存知ですか?

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映画『ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して』(アルノー・デプレシャン監督)──ピカソのキュビズム絵画のような

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デプレシャンの新作

フランスの映画監督アルノー・デプレシャンの新作です。
デプレシャン監督ってどのくらい知名度があるのかわからないけど、『そして僕は恋をする』とかが一番有名なのかな。

本作で言うと、主演のベニチオ・デル・トロ、そしてデプレシャン映画の常連でハリウッド映画にも出るようになったマチュー・アマルリックという名前をあげたほうが、一般にはひっかかりがいいかもしれない。

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おすすめ本『糞袋』(藤田雅矢著、新潮社)──江戸を舞台にしたサイエンス・ファンタジー「誰もみな糞の詰まった糞袋」

おすすめする本

糞袋

糞袋

 

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おすすめ本『歩く』 (ヘンリー・ソロー 著、山口 晃 翻訳)

おすすめする本

歩く (一般書)

歩く (一般書)

 

著者

ヘンリー・ソロー

1827−1862年。アメリカの思想家・作家・博物誌家。ハーバード大学卒業後、家業の鉛筆製造業のほか、教師、測量、大工などの仕事をしながら、自然観察と思索の記録を膨大な日記にのこした。生前に刊行された本は『コンコード川とメリマック川の一週間』、『森の生活』の二冊だが、講演に使われたエッセイや日記なども刊行され、特に「一市民の反抗」はガンジーキング牧師の愛読書としても知られる。(本書より)

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おすすめ本『現実脱出論』(坂口恭平著/講談社現代新書)─ あなた自身の「けもの道」を創造せよ

おすすめする本

現実脱出論 (講談社現代新書)

現実脱出論 (講談社現代新書)

 

kindle版はこちら。今すぐ読めます。

現実脱出論 (講談社現代新書)

現実脱出論 (講談社現代新書)

 

著者

坂口恭平
1978年、熊本生まれ。建築家・作家・絵描き・歌い手、ときどき新政府内閣総理大臣。著書に『TOKYO 0円ハウス 0円生活』(河出文庫)、『独立国家のつくりかた』(講談社現代新書)、『幻年時代』(幻冬舎熊日出版文化賞)、『坂口恭平 躁鬱日記』(医学書院)、『徘徊タクシー』(新潮社)、弾き語りCDアルバムに『Practice for a Revolution』などがある。

概要・あらすじ

躁鬱病の著者による創造論
現実逃避ではなく、現実脱出のすすめ。

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おすすめ本『合コンしようぜ! 広告代理店マン バブル狂騒曲』─通勤時にサクッと読むのに最適なユーモアノベル

おすすめする本

知人の元大手広告代理店マン関口氏がバブル時代の広告業界の内情と合コンの日々を実体験をもとにノベル化したものです。
著者の関口氏の手書きの原稿を読ませて頂き、たいへん面白く、バブル時代の風俗史としての価値もある。多くの人に読んでほしい、このまま埋もれてしまうのはもったいないと思いました。
しかし出版社へのコネがあるわけでもない。 そこで、amazonKindleダイレクトパブリッシングを利用すれば多くの読者に読んでもらえると考え、私が原稿のデータおこしからamazonKDPへの登録手続きなど裏側をお手伝いさせて頂くことになりました。

今回はそれを紹介させて頂きます。
プロデュースした私が言うのも手前味噌ですが、大変おもしろい内容になっています。 プロの書き手ではないですが、ひとつひとつのエピソードがバカバカしく、おもしろい。そしてなんと言ってもすべてが実話! ゆえにバブル時代の資料としての価値もあるのではないかと思っています。

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チューリヒ美術館展鑑賞記 ─ 近代美術ってフラットデザイン!?/本物でお勉強という贅沢

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チューリヒ美術館展に行ってきた

場所

国立新美術館

概要

名前の通り、スイスのチューリヒ美術館の所蔵品の展示です。 副題「印象派からシュルレアリスムまで」とあるように所蔵品の中から、19世紀から20世紀にかけての作品を厳選したものだそうです。 美術と言うと、イタリア・フランスなんて思ってしまいますが、隣国スイスも美術にゆかりが深いところです。 有名な画家がスイスに滞在して作品を描いたり、有名どころではパウル・クレーはスイス人ですね。

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映画『ジャージー・ボーイズ』をおすすめする理由 ─ 「人生という舞台から降りてはいけない」名匠にして名優イーストウッドの人生哲学


映画『ジャージー・ボーイズ』オフィシャルサイト

『ジャージー・ボーイズ』はこんな映画

先日、映画『ジャージー・ボーイズ』を観てきました。
すごく面白かったので、紹介します。

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