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おすすめ本『現実脱出論』(坂口恭平著/講談社現代新書)─ あなた自身の「けもの道」を創造せよ

おすすめする本

現実脱出論 (講談社現代新書)

現実脱出論 (講談社現代新書)

 

kindle版はこちら。今すぐ読めます。

現実脱出論 (講談社現代新書)

現実脱出論 (講談社現代新書)

 

著者

坂口恭平
1978年、熊本生まれ。建築家・作家・絵描き・歌い手、ときどき新政府内閣総理大臣。著書に『TOKYO 0円ハウス 0円生活』(河出文庫)、『独立国家のつくりかた』(講談社現代新書)、『幻年時代』(幻冬舎熊日出版文化賞)、『坂口恭平 躁鬱日記』(医学書院)、『徘徊タクシー』(新潮社)、弾き語りCDアルバムに『Practice for a Revolution』などがある。

概要・あらすじ

躁鬱病の著者による創造論
現実逃避ではなく、現実脱出のすすめ。

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おすすめ本『合コンしようぜ! 広告代理店マン バブル狂騒曲』─通勤時にサクッと読むのに最適なユーモアノベル

おすすめする本

知人の元大手広告代理店マン関口氏がバブル時代の広告業界の内情と合コンの日々を実体験をもとにノベル化したものです。
著者の関口氏の手書きの原稿を読ませて頂き、たいへん面白く、バブル時代の風俗史としての価値もある。多くの人に読んでほしい、このまま埋もれてしまうのはもったいないと思いました。
しかし出版社へのコネがあるわけでもない。 そこで、amazonKindleダイレクトパブリッシングを利用すれば多くの読者に読んでもらえると考え、私が原稿のデータおこしからamazonKDPへの登録手続きなど裏側をお手伝いさせて頂くことになりました。

今回はそれを紹介させて頂きます。
プロデュースした私が言うのも手前味噌ですが、大変おもしろい内容になっています。 プロの書き手ではないですが、ひとつひとつのエピソードがバカバカしく、おもしろい。そしてなんと言ってもすべてが実話! ゆえにバブル時代の資料としての価値もあるのではないかと思っています。

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チューリヒ美術館展鑑賞記 ─ 近代美術ってフラットデザイン!?/本物でお勉強という贅沢

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チューリヒ美術館展に行ってきた

場所

国立新美術館

概要

名前の通り、スイスのチューリヒ美術館の所蔵品の展示です。 副題「印象派からシュルレアリスムまで」とあるように所蔵品の中から、19世紀から20世紀にかけての作品を厳選したものだそうです。 美術と言うと、イタリア・フランスなんて思ってしまいますが、隣国スイスも美術にゆかりが深いところです。 有名な画家がスイスに滞在して作品を描いたり、有名どころではパウル・クレーはスイス人ですね。

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映画『ジャージー・ボーイズ』をおすすめする理由 ─ 「人生という舞台から降りてはいけない」名匠にして名優イーストウッドの人生哲学


映画『ジャージー・ボーイズ』オフィシャルサイト

『ジャージー・ボーイズ』はこんな映画

先日、映画『ジャージー・ボーイズ』を観てきました。
すごく面白かったので、紹介します。

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おすすめ本『カリスマ劇画原作者が指南する売れる「キャラ」の創り方』

おすすめする本

著者

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おすすめマンガ『はなしっぱなし』。五十嵐大介の自然への驚異の感受性。

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少し前に、五十嵐大介『はなしっぱなし 上下巻』(河出書房新社刊)を読んだ。
素晴らしかったので、書評めいたものを書こうと思う。

私はマンガウォッチャーではないので、五十嵐大介については文化庁メディア芸術祭マンガ部門、日本漫画家協会賞受賞などのニュースで名前くらいを知っている程度だった。
『はなしっぱなし』は調べたところ、1994年くらいから月刊アフタヌーンで連載された短篇集とのことなので、随分前だ。

最近、新装版が出たとのことで書店に並んでいたのを、たまたま見つけたのがきっかけです。

自然・生物への愛。鋭敏な感受性

短いものだと2、3ページ、長いものでも20ページもない短編の集まり。一つひとつは関連のない独立した話です。
まず驚いたのが、生物の描写。虫嫌いの人はひいてしまうのではないかというリアリティ。ファーブルや熊田千佳慕(日本のファーブルと呼ばれた画家)並に、生物を愛し、観察しているのだろう。

愛 ゆえに感受性が豊かなのか、豊かな感受性ゆえの愛なのか、どちらが先かはわからないが、とにかくこの人の周りの環境に対する感受性は驚異的だ。周りの環境 と言っても、それこそ自分から半径3メートルくらいの風景で、五十嵐大介にとっては充分なのだ。五十嵐大介からしたら、そこには充分、話へ成長する気配が 眠っているのだろう。あとがきで「興味を持ったら、どこでもいいです、気になる場所で10分間じっとしてみて下さい」と書いている。

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「そして人生は続く……されど」──漫画家あすなひろしと小沢健二のこと

あすなひろし」という名をご存知ですか?
漫画家さんです。
ついこの間まで、知りませんでした。

note.muというサイトでも作品を発表しているのですが、 そこあるフォロワーさんのコメントで知りました。
てな経緯で、あすなひろしという名を知り、マンガを数冊購入したわけだ。 ネットでちょろっと調べてみたところ、2001年にお亡くなりなっていた。

代表作といえるのが1976年「少年チャンピオン」で発表した『青い空を白い雲がかけてった』。連載は断続的の5年間に及んだ。手塚治虫の『BLACK JACK』や水島新司の『ドカベン』などとともに同誌の黄金期の一翼を担った。
[Wikipediaより]

▼購入したのはこれら asuna

笑いと叙情、ギャグとリリシズム。 他愛のない日常に中にふと現れる詩情、決してメモリアルにはならない刹那的なものへの感性。

それで、小沢健二のことも思い出した。

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